沖縄県立病院運営研究発表会

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県立宮古病院で『沖縄県立病院運営研究発表会』開催!



令和5年7月1日に沖縄県立宮古病院にて各県立病院の医療従事者・事務職員等の代表が集まり、経営・業務改善・運営などへの取り組みを発表しました。

定期的に各県立病院ごとの取り組み事例を共有するとともに、職員相互の交流を図ることも目的とする貴重な研究会です。

今年は各県立病院から29の演題があり、コスト削減や業務負担を軽減するための案など、様々な課題を発表し、県立病院の職員間で共有する貴重な時間となりました。

沖縄県病院事業局では「沖縄県立運営研究発表会」の様子をよりもっと多くの方々に知ってもらいたいので、随時更新しながら情報を発信してまいります。


 

県立病院、附属診療所はどの辺なの?

 


沖縄県は、東西約1,000㎞、南北約400㎞に及ぶ広大な海域に多数の離島が存在しており、有人島は沖縄本島を含め47島となっています。
沖縄県では、北部、中部、南部、宮古、八重山の5つの二次医療圏全てに、県立6病院(精神科単科病院1か所を含む。)の16か所の附属診療所を設置しています。


付属診療所 地図
 

沖縄県の魅力は無限大



沖縄県といえば青い海に青い空。

行きたい観光地でも常に上位にある県です。

宮古島に着いた日は素晴らしく晴れていて、その土地ならではの美しい風景を目にすることができました。

そこで一枚。まるでどこか異国のリゾート地にいるような感じですね。

 







 

それでは早速、研究発表会の1例を紹介したいと思います。


沖縄県立中部病院 看護師 安次嶺 理沙さんによる、「終末期がん患者の在宅療養支援~多職種における摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割について考える~」についての説明です。

患者A氏を事例に発表をおこなっていました。
報告の一部を紹介します。

目的
在宅療養生活に向けた院内外の多職種連携における摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割について考察する。
結論
1.専門性を活かした多職種連携により患者の望む経口摂取と在宅療養を叶える事が出来た。
2.接触・嚥下障害看護認定看護師の役割は①患者の「食べたい」思いに寄り添う。②多職種の強みを活かしたコーディネートをしていく事である。
結果
看護問題
・嚥下困難→食事摂取や内服が難しい→誤嚥による肺炎リスク→在宅療養に対する不安→多職種連携が必要

 

「沖縄県立病院 薬剤師確保プロジェクト~全国ワースト1の薬剤師数の沖縄県で~」について。

●薬剤師について解説
薬剤法に基づき薬剤の調剤、管理、患者への服薬指導などを行う国家資格です。患者さんに薬を発行する際には医師が発行した処方箋をもとに行います。薬剤師の就職先には以下のようなものがあります。
・医療機関、調剤薬局、ドラッグストア
・製薬会社→新薬の研究・開発に携わり、医療機関への情報提供も行います。
・一般企業→食品メーカーや化粧品メーカーなどで成分分析や薬剤の取り扱い指導などの業務に就きます。
・公的機関→自治体などで法律に基づき行政面からの適切な指導を行います。
・学校→校内の衛生管理全般が主な業務で水質管理なども任されます

●薬剤師は自分の適性に合わせて柔軟に働くことができます。例えば医療に携わりたい場合は医療機関や調剤薬局、人と接することが好きならドラッグストア、知識や技能を研究開発に活かしたいなら製薬会社といったように就職先を選ぶことも可能です。ほかにも日々進歩する薬剤の知識を常に吸収するため、好奇心や向上心が求められる職種でもあります。
●薬剤師になるには?
薬剤師になるためには、必要な教育課程を履修した後に国家試験に合格することが求められます。まずは高卒後6年生の薬学部のある大学や薬科大学への進学が必要です。入学してからは、一般教養や薬学に関する専門的な知識を学習し、実務実習や卒論文、薬剤師国家試験対策に取りかかります。その後卒業見込みもしくは卒業をすることで受験資格を得られます。
薬剤師国家試験に合格した後には、薬剤師免許の申請が必要です。そして、薬剤師名簿に登録され免許が交付されれば、薬剤師としてのキャリアスタートになります。


これから薬剤師を目指したい方、薬剤師の免許を持っている方、ぜひ県立病院で働いてみませんか?
 

表彰式

沖縄県立病院運営研究発表会では各部署から代表で演題の説明を行いましたが、研究発表会最後には表彰式もありました。
表彰された皆様、おめでとうございます!

演題一覧

A 看護部
1 中部病院 安次嶺理沙 ・終末期がん患者の在宅療養支援~多職種における摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割について考える~
2 南部医療センター 新垣亮太 ・がん患者指導管理科の取得状況から見るがん専門看護師の役割開発の現状と課題
3 八重山病院 田代泉 ・新人看護師離島診療所を企画して
4 宮古病院 狩俣登美 ・宮古病院排尿ケアチーム活動
5 南部医療センター 下地千里 ・AI問診導入による看護業務負担軽減にむけて
6 八重山病院 砂川綾子 ・ユニフォームの色で看護師のシフトを見える化
7 中部病院 新垣泉 ・感染管理認定看護師専従者2名配置における活動への評価
8 宮古病院 玉寄智里 ・看護師の意識改革を図り、摂食療機能法算定につなげる

B 看護部
1 精和病院 仲松美佳江 ・看護師補助体制充実加算に向けての取り組み
2 北部病院 石川達也 ・各自で考えよう、診療材料の適切な使用と管理について
3 南部医療センター 照屋政美 ・当院の一次脳卒中センター(Primary Stroke Center)の認定と脳卒中窓口、SCU運営について
4 中部病院 新里佳彦 ・医療者の拒否的態度がみられた心不全患者への介入~院内外の多職種連携による取り組み~
5 宮古病院 野中芙美 ・離島総合病院の救急医療現場における自殺未遂者への対応の現状と課題

C 事務部
1 中部病院 東恩納祥也 ・電子カルテ導入における選定プロセスの標準化~全県立病院の統一を視野に入れた試み~
2 南部医療センター 平良里絵 ・特定共同指導や適時調査を忘れない体制を目指して
3 南部医療センター 松元裕子 ・急性期充実体制加算の取得に向けて~病院運営への積極的な提言を多職種で~
4 南部医療センター 宜志亜希奈 鹿取和史 ・救急体制充実加算1の再取得への考察

コメディカル
1 南部医療センター 平敷広樹 ・成人病棟における摂食機能療法の取り組みと病院経営への有効性と今後の展望
2 宮古病院 具志堅諒 ・言語聴覚士を中心に多職種の意識向上を目指して~摂食機能療法の算定数増加につながった取り組み~
3 南部医療センター 仲宗根法子 ・当院ICU・SCUにおける早期栄養介入管理加算の実績報告
4 八重山病院 下地恵美 ・栄養管理室における業務改善の取り組み
5 精和病院 長嶺春華 ・患者給食の全病棟中配膳化への取り組み

Dコメディカル
1 八重山病院 稲嶺盛佳 ・病棟定数薬の運用変更による薬剤の適正使用と薬品数削減への取り組み
2 八重山病院 矢ヶ部拳士 ・Sp02センサープローブを純正品から交互品へ切り替えコスト削減
3 北部病院 藤田喬 ・外来腫瘍化学療法診療科の算定に向けた取り組み
4 南部医療センター 座波克佳 ・抗菌薬試飲会

事務部
1 北部病院 東江芳史 ・多職種連携による経営強化の取り組み 北部ワンチームプロジェクト(第2報)
2 南部医療センター 水谷実 ・新入患者確保の取り組み
3 宮古病院/病院事業企画課 松元博久 当間豊 ・沖縄県立病院 薬剤師確保プロジェクト~全国ワースト1の薬剤師数の沖縄県で~



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